財務ハイライト
事業報告(2021年4月1日から2022年3月31日まで)
当連結会計年度における世界経済は、一部の国において新型コロナウイルスの感染再拡大の動きがみられるものの、各国の経済対策やワクチン接種の進展により、前連結会計年度の急激な景気の落ち込みからの回復基調を維持しました。
我が国経済においても、世界経済の回復に伴い輸出が好調に推移するとともに、内需に関しても2021年末にかけてサービス支出が増加したことで、回復傾向にあります。
他方、足元ではウクライナ情勢に端を発して、エネルギー・原材料価格が高騰するとともに、急激な円安が進むなど、今後は厳しい経済環境が予想されます。
この結果、当連結会計年度の当社グループの売上高は、ワニスや可塑剤の増収により323億74百万円(前連結会計年度比3億16百万円、1.0%増)となりました。損益面におきましては、営業利益は27億8百万円(同13億7百万円、32.6%減)、経常利益は27億98百万円(同12億63百万円、31.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は20億63百万円(同5億51百万円、21.1%減)となりました。
セグメント別の売上高の概況
化学工業セグメント
当セグメントの売上高は、317億74百万円 となり、前連結会計年度と比べて2億62百万 円の増収となりました。
精密化学品部門
医薬中間体、農薬中間体、電子材料、樹脂原料、合成染料
電子材料の出荷数量は増加したものの、樹脂原料や農薬中間体および医薬中間体の出荷数量が減少したことにより、売上高は171億53百万円となり、前連結会計年度と比べて30億74百万円の減収となりました。
機能材部門
接着剤、ゴム薬品
接着剤およびゴム薬品ともに需要が堅調に推移したことにより、売上高は38億7百万円となり、前連結会計年度と比べて5億46百万円の増収となりました。
機能樹脂部門
加工樹脂、ワニス
紙用加工樹脂の需要回復およびワニスの需要拡大により、売上高は58億81百万円となり、前連結会計年度と比べて20億72百万円の増収となりました。
化成品部門
可塑剤、その他工業薬品
可塑剤は原料価格の上昇に対応した販売価格の調整に加え、需要回復による出荷数量の増加により、売上高は49億32百万円となり、前連結会計年度と比べて7億16百万円の増収となりました。
その他
各種環境分析、一般化学品・工業材料分析等
化学分析受託事業の売上高は、組成・構造解析などが増加したことにより、5億99百万円となり、前連結会計年度と比べて54百万円の増収となりました。
財産および損益の状況
区 分 | 第119期(2019年3月期) | 第120期(2020年3月期) | 第121期(2021年3月期) | 第122期(2022年3月期) (当連結会計年度) |
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売上高 | (百万円) | 24,457 | 25,671 | 32,057 | 32,374 |
営業利益 | (百万円) | 2,550 | 2,688 | 4,015 | 2,708 |
営業利益率 | (%) | 10.4 | 10.5 | 12.5 | 8.4 |
経常利益 | (百万円) | 2,582 | 2,710 | 4,062 | 2,798 |
親会社株主に帰属する当期純利益 | (百万円) | 1,819 | 1,897 | 2,615 | 2,063 |
1株当たり当期純利益 | 126円94銭 | 132円39銭 | 182円52銭 | 144円03銭 | |
総資産 | (百万円) | 22,838 | 24,468 | 27,958 | 32,417 |
純資産 | (百万円) | 11,414 | 12,969 | 15,237 | 16,749 |
1株当たり純資産額 | 796円32銭 | 905円04銭 | 1,063円44銭 | 1,168円92銭 | |
自己資本 | (百万円) | 11,414 | 12,969 | 15,237 | 16,749 |
自己資本比率 | (%) | 50.0 | 53.0 | 54.5 | 51.7 |
投下資本利益率(ROIC) | (%) | 14.3 | 13.6 | 16.5 | 11.7 |
(注)2021年10月1日付で普通株式1株につき5株の割合で株式分割を行っております。第119期の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、1株当たり当期純利益、1株当たり純資産額を算定しております。
(注)「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当連結会計年度【当事業年度】の期首から適用しており、当連結会計年度【当事業年度】に係る各数値については、当該会計基準等を適用した後の数値となっております。