財務ハイライト
事業報告(2022年4月1日から2023年3月31日まで)
当連結会計年度における世界経済は、多くの国々でコロナ禍における経済活動の制限が緩和されたものの、ウクライナ情勢をはじめとする地政学リスクの高まり、中国のゼロコロナ政策によるロックダウン、資源・エネルギー価格をはじめとする世界的な物価の高騰、米国の銀行破綻に端を発した欧米の金融不安など、不安定な状況が続き、前年度と比較して成長が鈍化しました。
国内経済については、物価高騰が家計や企業収益を圧迫しているものの、個人消費や設備投資が増加するなど、景気は緩やかな回復の途上にあります。
この結果、当連結会計年度の当社グループの売上高は、原料価格の高騰に伴う販売価格の上昇はあったものの、樹脂原料やゴム薬品の減収により301億66百万円(前連結会計年度比22億7百万円、6.8%減)となりました。損益面におきましては、営業利益は4億51百万円(同22億57百万円、83.3%減)、経常利益は4億57百万円(同23億41百万円、83.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は3億10百万円(同17億53百万円、84.9%減)となりました。
セグメント別の売上高の概況
化学工業セグメント
当セグメントの売上高は、295億45百万円となり、前連結会計年度と比べて22億28百万円の減収となりました。
精密化学品事業部
医薬中間体、農薬中間体、電子材料、樹脂原料、合成染料
原料価格の高騰に伴う販売価格の上昇はあったものの、樹脂原料や医農薬中間体の出荷数量が減少したことにより、売上高は138億56百万円となり、前連結会計年度と比べて32億96百万円の減収となりました。
機能材事業部
接着剤、ゴム薬品
接着剤およびゴム薬品ともに出荷数量が減少したことにより、売上高は32億85百万円となり、前連結会計年度と比べて5億22百万円の減収となりました。
樹脂添加剤事業部
加工樹脂、ワニス、可塑剤、その他工業薬品
中国でのワニス販売が通期で寄与したことや原料価格の高騰に伴う販売価格の上昇により、売上高は124億3百万円となり、前連結会計年度と比べて15億90百万円の増収となりました。
化学分析受託事業セグメント
当セグメントの売上高は、石綿分析や危険物判定などが増加したことにより、6億20百万円となり、前連結会計年度と比べて21百万円の増収となりました。
財産および損益の状況
区 分 | 第120期(2020年3月期) | 第121期(2021年3月期) | 第122期(2022年3月期) | 第123期(2023年3月期) (当連結会計年度) |
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売上高 | (百万円) | 25,671 | 32,057 | 32,374 | 30,166 |
営業利益 | (百万円) | 2,688 | 4,015 | 2,708 | 451 |
営業利益率 | (%) | 10.5 | 12.5 | 8.4 | 1.5 |
経常利益 | (百万円) | 2,710 | 4,062 | 2,798 | 457 |
親会社株主に帰属する当期純利益 | (百万円) | 1,897 | 2,615 | 2,063 | 310 |
1株当たり当期純利益 | 132円39銭 | 182円52銭 | 144円03銭 | 21円68銭 | |
総資産 | (百万円) | 24,468 | 27,958 | 32,417 | 31,069 |
純資産 | (百万円) | 12,969 | 15,237 | 16,749 | 16,570 |
1株当たり純資産額 | 905円04銭 | 1,063円44銭 | 1,168円92銭 | 1,156円45銭 | |
自己資本 | (百万円) | 12,969 | 15,237 | 16,749 | 16,570 |
自己資本比率 | (%) | 53.0 | 54.5 | 51.7 | 53.3 |
投下資本利益率(ROIC) | (%) | 13.6 | 16.5 | 11.7 | 1.5 |
(注)2021年10月1日付で普通株式1株につき5株の割合で株式分割を行っております。第120期の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、1株当たり当期純利益、1株当たり純資産額を算定しております。
(注)「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を前連結会計年度【前事業年度】の期首から適用しており、当連結会計年度【当事業年度】に係る各数値については、当該会計基準等を適用した後の数値となっております。